タイトルはねじまき8月句会の提出句。胃酸過多なんです、さいきん(違っ)
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あざみエージェントから、ミニ句集シリーズ2の『ペルソナの塔』(西田雅子句集)が出版されました。いぜん紹介した『やさしい雨』がシリーズ1です。文庫サイズのフォト句集。
鳥かごから逃がしてあげるわたしの手六月は銀の鎖を降りてくる運ばれて十一月の岸へ着くバッグには折り畳み式水平線洗いたての虹を渡ってゆく素足
著者:西田雅子定価:1000円(+税)
こういう句集が本屋さんにいっぱい並べば、ジャケ買いしてくれる女の子たちがきっといるはずで、その中には「わたしも川柳書いてみたい」って思う女の子もいるはずで、がんばれ!朝世さん! と思わず両手をグーにして思いました。
撮影協力:まりんさん
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外気温36度。ほんとに日本か、ここは。といういちにち。仕事はお休み。エアコンの効いた室内でのんびり読書もいいなあ。と思ったのだけど、問答無用で連れ出され、ひさしぶりにランチにいく。
ちゃくじつに秋がきているらしく、木陰はすずしい。
36度だけど。
おなかはいっぱいだし、暑いし、
どっか静かでゆっくりできるとこへ行こうと、三甲美術館へ涼みに(?)行く。
長良川沿いの山のふもとにあって、場所もわかりにくいせいか、
平日でも土日でも、ここに人がいるところをあんまり見たことがない。
受付のおねえさんに、きょうは静かですねーと言ったら、
「いつも静かですよ。ソファもあるので、どうぞごゆっくりしていってください、貸切です。」とにっこりしてくれる。
だから、すきです、ここ。
ここは三甲という繊維会社(たぶん)の創業者の別邸だった三法荘が、
美術館として開放されたもの。
趣味人だった創業者があつめた(たぶん)、絵画や焼き物や工芸品なんかが展示されている。
庭園には茶室もあって、庭に面した部屋でお抹茶がいただける。
背後にあるのは金華山です。

敷地内にはすごい数の沙羅双樹が植わっていて、初夏には椿に似た、はかなげな白い花でいっぱいになる。
別名「沙羅双樹の美術館」として有名なので、こんなに人がいないのは花の時期じゃないからでもあります。

ルノワールもシャガールも梅原龍三郎も片岡珠子もあるし、
ガレのガラス器も、織部や黄瀬戸の茶器(めっちゃ高そうな)も常設されている。
で。
いちばん会いたかったのはこのこ。
(職員のおねえさんに写真撮影許可してもらってます)
藤田嗣治の猫なのだ。
だーれもいない館内は静かで、すてきにすわり心地のいい、高級ソファでお昼寝もできて、ものすごい贅沢な気分になる。
(ちなみに相方は一時間も昼寝した)