明けましておめでとうございます

旧年中はお世話になりました。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。



一か月も更新できなくてすみませんでした。
PCの不具合で年末の2週間ほどどたばたしておりました。

やっとまともになったと思ったら年が改まっておりました。

今年もあいかわらずぼちぼちやっていくつもりですので、
見放さないでやってくださいね。

では、まずは復帰のご挨拶まで。
# by nakahara-r | 2015-01-01 00:44 | ただの日記

プロムナード現代短歌

盛況のうちに終了しました。

壇上にあがるといつも思うこと(はやく降りたい)
楽屋でパネラーのみなさんとお昼を食べながら、楽しい会話(加藤治郎さんが小学生の女の子に席を譲られたとか。穂村さん談)をしながら、記念日ですねーとか言い合ったり、佐藤文香さんと飛騨牛について語り合ったりして、リラックスしすぎていたので、30分後には壇上、という意識がとんでました。

わたしが出たのは第一部ですが、レジュメつくるときから、なぜかジャンル論になるとはあんまり思ってなくて、途中で、あ、そうか。と思ったわけです。
いや、そうだよね。すこし考えれば、短歌、俳句、川柳の3人でほかに何を語り合うのか、ですよね。
でも、なんとなく、いまさら感があったのは事実で、巷間認識されている川柳と、わたしやわたしの周りのひとたちがいま、書いている川柳の違いっていうのは、「あの場」では共有されているものだと、なぜか思い込んでいて、そう思い込んでしまったのはわたしがラエティティアという文芸メーリングリスト(加藤治郎、穂村弘、荻原裕幸の3人が立ち上げた)の記憶をひきずっていて、しかも荻原さんが司会という状況もあって、場というものを読み違えていたからかもしれません。
島田さんのレジュメはまさに、そこ、つっこんでください的な匂いをぷんぷんさせていたのにね。
という、一人反省会を電車のなかでしながら、雨の岐阜に帰りました。

まさに、イベントというのは生きものだなあと思います。

第二部は、司会が斉藤斎藤、パネラーは加藤治郎、穂村弘、荻原裕幸、という豪華なキャスティング。
余談だけど、斉藤斎藤さん(いつだって坊主あたま)に、穂村さんが「ねえ、他の髪型だったときってあるの?」としつこくきいていて、ほむほむはいつだってどこだってほむほむだと思ったことでした

ツイッターで話題になった、短歌の某新人賞の受賞作について。
父への挽歌である一連が受賞したが、実はその父は生きていて授賞式にも出席されたのだとか。そこで持ち上がったのが「虚構」の問題。
わたしは問題の一連を読んでいないのでなんともいえないけれど、選ぶ側としては治郎さんの考え方はとても誠実だと思った。加藤さんがいちばん言いたかったことは情報の開示というか伝達にタイムラグがあって、読者は3段階に分かれたことだったのだと思う。

受賞者が父の死が虚構であることを「受賞の言葉」である誌上では明かさず、地方新聞のインタビューで明かしたことによって(受賞者の名誉のために付け加えると、なんの意図もなく)年齢、性別、名前、父の死が虚構であることもすべてが白紙のままで読んだ選考委員、年齢、性別、名前を知って、父の死が虚構であることは知らないまま読んだ短歌研究誌の読者、父の死の虚構も含めたすべての情報を知って読んだ新聞の読者。そこがいちばんの問題だと。
加藤さんは虚構がすべてだめだとは言っていない。
3者の立場を変えて読んだとき、そりゃあ作品に対する印象は変わるわなとわたしは思う。

同じく選考委員のひとりであり、「手紙魔まみ」という虚構を書いた穂村さんが「ハッピーアイランド 」という原発事故を題材にした一連に対して「作者が福島のひとであってくれと祈った」という発言もまた胸に染みた。たとえば鹿児島の人が福島をハッピーアイランドと言ってしまうのは、ちょっとそれはダメでしょうと。
ならば、福島県内ならいいのか、では、何キロ圏内ならいいのかということになってしまう。と、つまるところは文体ではないかと。文体が虚構を担保するみたいな話だったけど、わたしにはそこのところは難しすぎて理解できなかった。

虚構がそれほど問題なのか、と川柳なんかやってると思うわけだけど、この新人賞が短歌の世界ではたいへんなステータスであり、歌集も出してもらえるという、ごほうびもある、マッチレースだからなのだった。今回の受賞者はまったく意図的ではなかったようだけど、意図的に加点を狙いにくる応募者もとうぜんいるわけで。
いやー、選考委員はたいへんだなあとしみじみ思った。

閑話休題。
穂村さんにいつまでも若いねーといったら、「ジャンルを背負ってないからね、ジャンルを背負うと治郎さんみたいに老けるよー。なかはらさんも背負っちゃだめだよー」といわれたけど、穂村さんだって間違いなく背負ってるよ、たぶん。と思いました。

あと、短歌のイベントで改めて知る荻原裕幸の、若い歌人さんたちの憧れと尊敬のまと的存在感みたいなもの。うわー、このひと、実はすごいひとなんだと、驚くわけですよ、いちいち。そんな人に荷物持たせたり、たばこ買いに行かせたり、缶コーヒーのプルトップ開けさせたり、さみしいから相手しろと電話したりしてたのか、わたしは。と、なんか、申し訳なさで胸がいっぱいになるという。ごめんなさいごめんなさい。

終わったあと、世界の山ちゃんで、正岡さんが「父の死で10首、母の死で10首、姉の死で10首(新人賞は30首)書いときゃーだれだって虚構ってわかったのにねー」と言ってて、さすが!と思いました。

それよりなにより、奈良からわざわざ来てくれた上井とまとさんが、ふつーに世界の山ちゃんにいて、ものすごく楽しそうに、しかもリラックスしてて、誘ってよかったかなと心配したのがばっかみたいなくらい、うれしかったです。

というわけで、つづき。









# by nakahara-r | 2014-12-01 21:55 | 川柳

川柳びわこ

川柳「びわこ」2014、10月号より

「びわこ」はびわこ番傘川柳会発行、徳永政二編集の月刊誌です。
会員(であろうと思われる)作品10句が、いきなり表紙に掲載されていて、ちょっとびっくり。
で、その表紙の10句がとてもよくて、もういちどびっくり。
3句だけ引いてみます。

押さえてもチリンと鳴ってしまう水/北村幸子
たっぷりと笑った母はたたみやすい
秋を待つ 耳を浮かべるようにして

おもしろーい。
そして中身(?)である誌面にうつります。

「びわこ近詠」という会員作品から

しがみつく物をカタログから選ぶ/北村幸子
まだ今はそこが唇なんですね/北村幸子 

寡聞にして存じ上げないかたなんですけど、それはわたしの活動範囲の狭さに負うところ大です。ちからのあるかたなんだろうと思います。
なかはら的には今回、この作者に出会えたことが最大の収穫でした。
表紙の10句も近詠(こちらは選を経た6句)もとても好きなタイプの作品です。
どこが好きかと言えば、文体に無理がないところ。
過剰さがないのにセンスオブワンダーなところ。
思いがけない方向からことばがやってくるタイプの作品には、ガツンと殴られるようなところがあって、その暴力的なパワーもきらいではないんですが、北村作品には暴力的なところがまったくなくて、<思いがけなさ>がじわじわ来る、もしくは気がつけばすぐ横に<思いがけなさ>がいる、みたいな。しかもかすかにほほえみを浮かべながら。感覚的にはそんなかんじです。
わかりますかねー、わかりませんよね。
好きを説明するのってやっぱしむつかしいですね。
もうすこしうまく言えるようになるまで、引き続き考えます。

そのほか、気になった句(というか、好きな句) 
甘鯛の顔と同じ方を向く/峯裕見子
つまみ出すザルに残っている人を/峯裕見子
木の高さまではと思う九月を思う/徳永政二
竹ぼうきなのでひとりごとなので/徳永政二
私の胃国家戦略上にある/竹井紫乙
嘘ついたあたりが沼になっている/平井美智子
秋の墓 報告しないことがある/深川さゑ
誰かには伝わるように砕け散る/重森恒雄
体内に鉄砲水のある間/平賀胤壽
美しい沈黙ふるえたりしない/徳田孝子
もう蝉が鳴きませんなあ空の色/笠川嘉一


もみじがり。山に行ってきました。
去年の紅葉は炎暑のために葉っぱが焼けてしまったらしくイマイチでした。そのうえあっという間に終わっちゃいましたしね。
今年は去年の分まできれいです。
スマホの写真なのでちょっと残念なところはありますが。
d0162614_1964085.jpg

d0162614_1965734.jpg
緑が混ざっていると、これもまた豪奢で美しいですね。
d0162614_1971469.jpg


さいごに、きょうのまりん。
おんなのこなのに、なんだか王者の風格。
d0162614_1974025.jpg

で、寝ます。
もちろんです。

d0162614_1975726.jpg

(つまんないので、あたまのあたりをカキカキして起こしてみる。)
にゃーによぅ? ほっといてくれにゃい? 
(右まえあし一本で押し出されました、飼い主の負け)
d0162614_1981836.jpg

# by nakahara-r | 2014-11-12 02:12 | 川柳

お知らせ

お知らせいろいろです。

先日書いた「おかじょうき」10月号のわたしの拙い鑑賞を受けて、
で「純粋言語」についての記事を書かれています。
ベンヤミンとベンジャミンとの違いすらわからないわたくしではありますが、
「背景も意味の文脈になることがある」とは、よく思います。
というか、作品化するときもあたまのなかにあって、無意識のうちにそれが言葉を引っ張ってくるような。
それにしても柳本さんのブログの更新頻度は脅威的です。
やぎもと、すげー。


以下は、なかはらが参加するこの冬のイベントです。
どちらもよろしう。

プロムナード現代短歌はまだ若干余裕があるそうです。
弘前の大会は来年のことなんですけど、
なんか、すぐ来るよねー、体感的には。
短歌のイベントにしても、川柳大会にしてもなにしゃべればいいんだか。
だれも信じてくれないんだけど、
じつはものすごくヘタレですし、めっちゃひとみしりなんですよ、ってば。



プロムナード現代短歌2014
講師:島田修三、斉藤斎藤、佐藤文香(俳人)
   加藤治郎、穂村弘、なかはられいこ(川柳作家)
   荻原裕幸(コーディネーター)
   
11月30日(日)午後1時半から17時
会場:朝日ホール
会費:会員3600円、一般:4000円
主催:朝日カルチャーセンター
後援:朝日新聞名古屋本社
お問い合わせ:052-249-5553


弘前川柳社 第79回新春川柳大会

【日時】平成27年1月18日(日)午前9時受付開始(席題発表午前10時)
【会場】プリンスホテルTEL0172(33)5000(弘前駅より5分)
【会費】4000円
◎講演 なかはられいこ「川柳の生まれるところ-読者を探せ」

【宿題】(2句詠・共選)投句拝辞
*採点 宿題・席題とも秀句3句=2点・佳作30句=1点
『ダメダメ』北山まみどり・豊巻つくし
『撫でる』笹田かなえ・長谷川酔月
『缶』工藤青夏・渡辺松風
『羊』佐藤古拙・佐々木文子
『自由吟』なかはられいこ(※単独選)

【席題】(2句詠・共選)
『 』野沢省悟・佐々木かもめ
『 』沢田百合子・むさし

【我洲杯】(1句詠・5人共選)
*採点 秀句1句=2点・佳作15句=1点
『匙』斉藤綺羅・工藤まさひろ・まきこ・野口一滴・大石一粋
【賞】宿題・席題合点により1位に紗光杯、2位に寿久杯
   他20位まで我洲杯3位まで

宿泊ご希望の方は1月14日までに、次にご連絡下さい。
〒036-8227弘前市桔梗野3の3の3千島鉄男 TEL0172(34)3392

【主催】弘前川柳社
【後援】弘前文芸協会


『やねうら #36』<非常口の緑の人と森へゆく>
上井とまと×なかはられいこ(川柳作家)



収録当時、非常口のひとに名前があることを知りませんでした。
「ピクトさんっていうんだよ。」
と、教えてくれたのは、自称、憑依系俳人の石原ユキオちゃん。
いろんなピクトさんを見つける趣味のひとたちもいるみたいで。

ですってよ、とまとさん。

# by nakahara-r | 2014-11-09 21:28 | ただの日記

おかじょうき10月号

手元にあるもの、順番に読ませていただいております。

ではまず「おかじょうき」10月号より
「川柳ステーション2014」のパネルディスカッションが掲載されています。
テーマは「破調の品格」。テープ起こし大変だろうなと、毎回思いますというのはまた別のお話。個人的には定型至上主義ではないけれど、定型の恩恵というものはありがたく享受させていただかねば損、というのは思います。音読して気持ちよくないものはだめかな。

過ぎた日のどこを切っても鰯雲 熊谷冬鼓
「鰯雲」いいですねえ。
過去の記憶の背景にあったのは、入道雲であり、うろこ雲であり、茜雲であり、雷雲であったはずなのだ。鰯雲ばっかりなんてことなありえない。
だけど、いやなこともいいことも、忘れたいことも忘れたくないことも「過ぎた日」というフォルダーに振り分けられたとき、みんな鰯雲みたいなものになるということなんでしょう。
吸い込まれそうな深い青に浮かぶ白い雲のかけら、すがすがしくてすき。

やまとことばでくちびるをふさぎきる Sin
このひらがな書きはエロいです。「ま」「ば」「る」「る」の小さい○のせいか、文字がくねりながらせまってくるような。ついでに壁ドンくるか?

擬態するせめて茶漬けの海苔らしく 月波与生
海苔! しかも茶漬けの。
実際は鮭とか、梅とか、しぐれとかに擬態したかったんだが。ってことですよね。
そもそも「擬態する」対象として「茶漬け」ってところがツッコミどころ。
その上「海苔」。マトリョーシカのようにツッコミどころが現れます。
でもよくよく考えてみれば、茶漬けの海苔ってけっこう重要ポストなのではないだろうか。と、思ってしまったらまたマトリョーシカ。

「ざけんじゃねーよ」と星を撒き散らす 奈良一艘
多くは語りますまい。一読おもしろければいのではないかと思ったしだい。
「星」一点に賭けて勝った、一句。

ここまでをくちゃっとまるめ舟を呼ぶ 守田啓子
今回の一押し。
「くちゃっと」がめっちゃいい。反古を丸めて捨てるときの紙の感触を、手のひらが思い出す。でも捨てないんですよね、それ。丸めるだけで。そこもいいけど、いちばんは「舟を呼ぶ」ですね。船では大きすぎて呼べないってこともありますが、「舟」という語が持っている<渡す/渡るもの>というイメージがいいなと思います。前向きとか、けなげとか、自立とか、なんかあんまり好きじゃない言葉でしか言えなくて困るんですが、膝についた砂をはらって立ち上がるみたいな、気持ちの立て直し方の鮮やかさとでも言えばいいのか、そんなふうに思いました。

早合点している子規の内宇宙 柳本々々
「SOUTAI」を宣戦と取る異星人
から始まる「早」の頭韻5句。
これはもしかして終刊に参加された『So』へのオマージュではないか、
などと深読みしてみるのも楽しいですね。
掲句の「早合点している子規」はうざったさ50%、かわいさ20%、せつなさ20%、あとの10%に子規という伝説の人物へのいわくいいがたい何かがあります。
たぶん読み手によって違う何か。その何かを引きずり出すのが「内宇宙」ということばなんではないでしょうか。根岸の小さな家の小さな庭に咲く鶏頭のことなどを思いました。


# by nakahara-r | 2014-11-05 21:26 | 川柳

どもほるんりんくると坂道を登る

やっと脱稿しました。
10月の後半は締め切りが3つ重なるというドタバタな状況でして。
しかもその間にねじまき吟行もあったりして、なかなか更新ができませんでした。
けして事故とか事件とかではございませんのでご安心ください。
各方面にご心配おかけして申し訳ありませんでした。


で、写真はねじまき吟行in瀬戸で撮ったもの。
「窯垣の小径」というところ。
陶器を塗りこめた窯元の壁です。幾何学模様が美しい。
吟行の結果は 月刊★ねじまきにUPされています。
ちなみにタイトルはねじまき吟行の一句でした。
なおちゃん、ありがとー。

d0162614_222336.jpg



上井さんが続きをUPしてくださってます。
『やねうら #35』 <ここに来てきみ葉桜にならないか> 上井とまと × なかはられいこ(川柳作家)

上井とまとさんとお話していてものすごく楽しかったのは、不思議に思ったり、面白いと思うものが似てるからですかね。
もし上井さんが川柳書いたら脅威だな。



おかじょうきやら、おもしろせんりゅうやら、たるとやら、いっぱい溜まってて、書きたいことはいっぱいあるのですが。

きょうは、生存報告まで。


# by nakahara-r | 2014-10-29 23:29 | 川柳

口からEnterあ、あ、あ、秋が洩れてる

タイトルは旧作。


御前田あなたさんのブログいつだって最終回で作品をとりあげていただきました。
非常口の緑の人。なんと、オクタビオ・パスだよ!
わたしは御前田さんのツイートをすべてお気に入りに入れたいくらい、大ファンなのでうれしさ300メートルなんですが、大通りで言うのが恥ずかしいので自分ちでこっそりつぶやいとくのでした。

これはなんだかこいに似ている。(おいっ!)
d0162614_156282.jpg
まだ咲いてたひまわり。
さすがに伸びられなかったらしく背は低い。

d0162614_1562186.jpg

うしろはすっかり秋なのにね。
d0162614_1563525.jpg

「杜人」2014秋号には、編集の広瀬ちえみさんの「編集人の気持ち」というすごくいい文章が掲載されている。10年間の編集の仕事を通じて、起きたできごととその時々の気持ちをなんの飾り気もなく書かれている。

広瀬ちえみを知ってるひとにも、広瀬ちえみを知らないひとにも読んでほしい一文。「杜人」への愛があふれた文章を読んで、結社という器が持っている不思議に大きなちからのことを思わずにはいられない。

Tシャツに手を振るひとが描いてある 広瀬ちえみ



以下、私事ちゅうの私事なので、基本、小声

写真はひとのベッドでしか眠れないねこ。
d0162614_2073212.jpg


(るろうに剣心みてきた。京都編と完結編、二本続けて)

(役者さんたちのアクションさいこー。ほれてまうやろ!)

(なんですと! スタントもCGも早回しも使ってないですと!)

(タケルくんの身体能力、どうなってんの? ほんとに人なの? 猫なの?
つうくらい動きが早い。しかも的確)

(ハリウッドよ、これが日本映画のアクションだ! と言ってやりたい)

5時間、一瞬たりとも目が離せませんでした。


飼い主、おそい!
まちくたびれたにゃん。
d0162614_2075051.jpg

# by nakahara-r | 2014-10-12 15:06 | 川柳

よく振ってあなたに返す秋の海

タイトルは旧作です。
秋の海といえばトワエモア。
といってわかってくれるのは何歳ぐらいまでかしらん。


柳本々々さんのあとがき全集。
ビルがく、ずれて、ゆくな、ん、てきれ、いき、れ をとりあげていただきました。
柳本さん、いつもほんとうにありがとうございます。

記事の中で「川柳でありながらも川柳にはなりきれず、短歌を志向しながらも短歌にもなりきれない〈はざま〉にうつろいつづける〈ことば〉としかいえないようななにかがあらわれてきます。」と、考察されていますが、このような視点で読んでいただいたのは、わたしが記憶する限り初めてではないかと思います。

記事に引用されていた、中良子編『災害の物語学』探して読んでみなければと思いました。災害の機会詠を書くことのむつかしさについて、ずっと考えていました。3.11のとき、わたしは「出来事の過剰」に押し流されて結局一句も書けなかった。書かなかったのではなく、書けなかった。書く/書かない、どちらを選ぶにせよ自覚的でありたいものです。


今月の「東海柳壇」。
コメントを書いたのは以下の5句。

段違い平行棒のような日々 西山和子

泡立ったままで閉店いたします 青砥和子

秋茄子の紺きっぱりと水はじく 中村まどか

障子貼る今日のわたしは印象派 安井紀代子

消しゴムがあるから何故か気が緩む 金沢市兵衛

「段違い平行棒」「泡立ったまま」「印象派」
喩の新鮮さが際立った作品が多くて楽しかったです。



その3です。

『やねうら #34』 <ダム湖には水がある>上井とまと × なかはられいこ(川柳作家)







# by nakahara-r | 2014-10-09 23:55 | 川柳

しろがねの開閉式のまぶたからしずくをこぼし機械は眠る

タイトルの短歌は「題詠マラソン」という熱狂的なイベントのときに作った一首です。

さて、10月ですね。
出雲では神さまたちのG7だかG20だかが開催されているのかしらん。

西原天気さんから「はがきハイク 第10号」が届きました。
d0162614_19184371.jpg
いつも予期しないときに届くのでポストでみつけるたび、ニヤリとしてしまいます。
俳句も楽しいんだけど、近況を読むのがだいすきで、
今回は天気さんの
「最近のビックリ」なんだと? めがねが1万円以下で買えるだと? 思わず買った。
が、ツボでした(笑)

江戸川や千葉は東に日は西に 西原天気
ロボットが電池を背負ふ夕月夜 西原天気

おもしろい俳句だなあと思います。
一句目の「月は東に日は西に」は蕪村の本歌取りなんでしょうけど、あたりまえ感がハンパなくて、すごくすき。川柳で本歌取りは不可能なので、単純にうらやましいってこともあるんですが。
二句目のロボットは四角い顔したヤツですよね。ぜったいアシモとかじゃなくて。電池入れると目とか胸のランプが光ったりするの。重い電池を背負ってよっこらしょと立ち上がるロボット。おもちゃのチャチャチャの世界を彷彿させて、楽しくもあり、やがてさみしくもあり。

せせらぎがきらきら曼珠沙華になる 笠井亞子
姉はみなルーシーである大花野 笠井亞子

「姉はみなルーシーである」という決めつけがすこぶる気持ちいい。どこのだれかは知らないけど、人かどうかもわからないけど、ともかく姉という属性=ルーシーなんです。よくわからないまま納得させられました。
ってか、この大花野、いいなあ。



ロボットルーシーってなんだろとぐぐると、アンドロイド脳のことらしく、
アンドロイドといえば、わたし的にはレプリカントであり、決して「ブレードランナー」ではなく、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」であります。

フィリップ・K・ディックもハインラインもアーサー・C・クラークもアイザックアシモフも、この21世紀の世界をみてどう思うのだろうか、とつい思ってしまうのは老いたから?


同じ日にポストの中にあった切手たち。
共通項:うさぎ
「はがきハイク」に貼られていた切手。
国際看護婦協会大会記念ってなに? 
しかも1977年物。しぶい、しぶすぎる!
d0162614_1920454.jpg


で、こちらはねじまきの滝村小奈生ちゃんからの事務連絡が入ってたもの。
なおちゃん、もしかして、ねじまき句会の題詠「熊」にまだこだわっているのか?
d0162614_19183817.jpg
たかが切手だけど、されど切手。
メール便というのは便利で安価な手段ではあるけれど、
送り手の気分みたいなものは貼れませんからねー。
しかし、切手でこれほど微笑を誘われるなんて
老いたのか? やっぱし。



で、話は変わります。
あざみエージェントさんから来年のカレンダーが届きました。
なかはらはまた9月担当です(笑)

フォト付の各月一句ずつ、引いておこうかなと思ったのですが、
それでは未見の方の楽しみを奪うことになるのでやめます。
他のページも見たい方は買ってね、どうぞ(笑)。

ご注文はあざみエージェントまで。
d0162614_19185077.jpg


さいご。
上井とまとさんが、ラジオの続きをUPしてくださいました。
NO2なんですが、NO7か8まで続くらしく……。

うーと。
これ、けっこう手の内明かしてるんですよね、なんでこんな正直にしゃべっちゃうかな、自分。
ま。いっか。

『やねうら #33』 <川柳の裾野> 
上井とまと × なかはられいこ(川柳作家)
(ひょうがあって、とか、言い間違えてますが座標のことです)



# by nakahara-r | 2014-10-05 20:53 | フォト日記

空に満月くちびるにウエハース

タイトルはねじまき9月句会の雑詠です。

柳本々々さんのブログ「あとがき全集。」の記事

あとがきからダイナミックな音信がある(ゆでる)。

で、『散華詩集』の拙句をとりあげていただきました。
いつもありがとうございます。
柳本さんが国会図書館にまで行ってくださっていたことに感動するやら恐縮するやら、なんだか申し訳ない気持ちになりました。

ずっと以前、阿部青鞋の句集が読みたくて読みたくて、ネットのあっちこっちでブツブツつぶやいたところ、正岡豊さんが『火門集』をプレゼントしてくださいました。『火門集』のページを開いたときのドキドキ感はいまでも鮮明に記憶しています。
柳本さんが述べられている「読みたいという一心で、そのプロセスをなんとかどうにかこうにか遂行していくその途上においてめぐりあえた方やことやもの」ですね。

めちゃくちゃ喜んでいると、某藤原龍一郎さんが「本はある日突然、本気で欲しい人のところにやってくる」いや、違うな。「ひとは読むべき時期に読むべき本と必ず出合う、待っていれば」だったかな。どっちにしてもチョーかっこいーことをおっしゃってて、じーんとしたりしたことがありました。

そんな世界のあちこちで繰り広げられる、ささやかな本にまつわるエピソードたちをもすべてひっくるめて、本の歴史というものは形成されていくのかなあとか。
そんなことを思う読書の秋なのでした。

そんなこんなで9月も終わります。
なので、なんでもない写真をUPします。

御岳の噴火で職場はざわざわしています。
飛騨出身者がぽつぽついて、山岳部だったひともぽつぽついて、
知り合いが登ってたけど無事に下山したというひともいて、
たまたま今週末に予定していたひともいて、
なんともいえない空気に満ちています。

それでも、秋です。
空は抜けるように青く、朝晩の空気は涼やかで透明で、
芋や豆や木の実が太り、茸が育つ、秋です。



ご近所の景色。
市内ですが、なにか?

d0162614_0314212.jpg
近づくとこんな。
d0162614_0314220.jpg

でも、いっぽんいっぽんはけっこう可憐。
葉みず花みず。
d0162614_035915.jpg

こちらはご近所の公園。
枝を広げているのはメタセコイヤの木。
岐阜はなぜかこの木が多い。
クローバーやオオバコが生えてて、寝転がるのにちょうどいい。
d0162614_0323699.jpg

きんもくせいの花のかおりでむんむんしてました。
匂いってなぜあれほど記憶の断片と直結するのか。
と、あるひとに言ったら、匂いより味覚のほうが記憶を刺激すると言う。
どうやら嗅覚派と味覚派があるらしい。

d0162614_0323122.jpg
夏のわすれもの。
露草が群れてました。
お昼ちかくに撮ったのですこしへたりぎみ。
d0162614_0325335.jpg
こちらはじみーな水引。
ゴマ粒みたいなちっちゃな花が紅白なんだよ、紅白。
さすがに運動会シーズンだわ(違っ)
d0162614_0334072.jpg

では、また10月に会いましょう。\(^o^)/

# by nakahara-r | 2014-09-30 23:33 | フォト日記