ねじまき#2 できました

年末ですね。
なんかぜんぜん実感ありませんけど。

こどものころ、なんであんなにお正月が待ち遠しかったんだろ。
弟と掘りごたつに潜って、お餅がつきあがるのをわくわくしながら待ってたことを思い出します。
土間(家の中にあったのです)で父や近所のおじさんたちが石臼を囲んでかわるがわるつく様子を、ほれぼれと見てました。
つきあがると、祖母と母がすばやくちぎって、大根おろしの入ったおわんに入れてくれます。
あれはもう、絶品でした。

と、遠い目になったりする、きょうこのごろです。
今から思うと、むかしは不便で、餅つきにしろ大掃除にしろ、たいそう手がかかってたいへんでしたけど、
その不便さこそが、共同体の要のようなものだったのかもしれません。

ゴミ入れるゴミ箱もゴミ年の暮れ 安藤なみ (朝日新聞 東海柳壇12/10掲載)


それはそれとして、ねじまき本ができました。
ねじまき#2 はこんなんです。
今か今かと待っててくださった方から、べつに待ってないけど読んでやってもいいよな方まで、
もれなくお届けしますので、どうぞよろしくお願いします。


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日曜日はねじまき句会だったのですが、
朝方はけっこう寒かったので、このおかた、おふとんから出られません。
時計はAM:8:00

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AM:10:30
行ってくるね、と声をかければ、いつもなら玄関までお見送りにきてくれるのに
こんな、でした。
いやがらせに、何度も行ってくるよをくりかえしたところ、
なぁー(はよ、行け)と、すげなくあしらわれたのでありました。

いいなあ、ねこ。

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# by nakahara-r | 2015-12-21 23:03 | 川柳

きんかんとぎんなん次男と長男に

タイトルはねじまき11月句会の雑詠です。

うかうかしているうちに12月ですね。
締切の大波小波がつぎつぎ押し寄せて、あっぷあっぷしておりました。
って過去形で話してますが、もういっこでかいのが待っております。

11月の句会には青森から笹田かなえさんと守田啓子さんが、
鈴鹿から青砥たか子さんが参加してくださいました。
ねじまき史上、最多参加人数の会になりました。
固定のメンバー以外の参加者があると、会は刺激を受けます。
メンバーとゲスト、Win-Winであれればうれしいことですねえ。

手元にまだ手を付けられない柳誌がたまっております。
書きたいこともたまっております。

が、
原稿に戻らねばなりません。


muukaというユニットのCDを聴いてます。
名古屋うまれのポップスのバンド。

ボーカルの外くんからいただいたCDなんですが、
滑舌がよくて歌詞がすーっと入ってくるんですよ。
すべてを包み込んでくれるような包容力のある声。
裏声がとてもきれいで、すっかりファンになったのでした。
わたしが番好きなのは「岬にて」です。
ミニアルバムひっぱってきましたので、興味のあるかたは聴いてみてください。




ここだけのはなし。
外くんは瀧村小奈生ちゃんの生徒さんだった男子なのです。
じつは、ねじまき#2に……(以下自粛)

# by nakahara-r | 2015-12-03 22:35 | 川柳

125回目のねじをまく

きのうのねじまき句会は出句者16名、うち欠席投句4名、当日出席12名でした。
現在、欠席選句ちゅう。
ここのところ、じょじょに参加者が増えていて、ありがたいやら、おそろしいやら。

で、発熱しました。
ならばおとなしく寝てろよ、とは思います。
時間があるとキーボードに向かってしまうのは、サガですね (´;ω;`)ウゥゥ

ついでなので(なんの?)最近のねじまき事情についてお話します。
長いことわたしが司会をやってたんですけど、すこし前から司会は交代制でやろうということになったので、きのうのお当番は丸山進さんでした。
司会してると、「まんべんなく」とか「公平」とかいったせこい料簡に乗っ取られ、なんか自分の言いたいことをセーブしてしまうきらいがあって、フラストレーションがたまります。あれでか?というツッコミは受け付けません。
おかげさまで、すごい楽になりました。
目配りや気配りや時間配分や、そういった体質に合わないものとおさらば出来てじつに爽快。

というわけで、意見きかれるとえんりょなく暴走します。
ウチの句会にはクール二村という氷の女王の俳人(ただし笑顔はあどけない)と、あっきーという腑分け名人の歌人(ただしあくまでも上品)がいて、ちょっと安易だったかな、とか、推敲が足りなかったかなと思う句は、ほとんど例外なく指摘されます。それは意見を言うほうにも当然はねかえってくるわけで、ズタボロにしたりされたりです。結果、参加者はタフにならざるをえません。
それなのにふしぎなことに句会のあいだじゅう、笑いは絶えないんですけどね。

今回で125回目になる句会。
さいしょのころは参加者3名とか4名とか、そんなもんでした。
「句会は3人いれば成り立つ」と言い切るおぎーと、パンチ打ち込んでも打ち込んでも倒れないタフな丸山さんのおかげで、ここまで続けられたんだと思っています。ありがたいと思ってます。

ねじまきは結社ではなく、グループでもなく、ただの場です。
次回、おなじ顔ぶれが集まるとは限らない。
出席しなければならない義務も義理もありません。
一期一会の、ただの句会。
そこをかんちがいしないように、甘えず寄りかからず、いつ切れるかわからない糸のようにかんじていたいなと思います。

熱、あるな、やっぱり。

# by nakahara-r | 2015-10-19 10:35 | 川柳

きりん・キリン・麒麟と変換されてゆくこわかったねとささやきながら

タイトルは以前につくった短歌。
ときどき、ほんとうにときどきだけど、むしょうに短歌が書きたくなるときがあります。
なんなんでしょうね。



「おかじょうき」9月号

誌上句会0番線の題は「垂」
八上桐子さんと角田古錘さんの共選は、選者の川柳観が顕著にあらわれているようにみえておもしろかったです。
ぜんぜんかぶってないところが信頼できますしね。
それにしても、ねじまきメンバー大活躍でした。

垂れるイコールかわいいねの法則  吉田吹喜

この句、おもしろいと思いました。
たしかに垂れパンダも垂れ目メイクも、その法則にしたがってますよね。
で、そういうことを書こうとすると「垂れるイコールかわいいの法則」となるとおもうんです。
それだとあんまりおもしろいとは思わないんですが、「ね」ってなんじゃ。と、笑ってしまいました。
「かわいいの法則」と「かわいいねの法則」このニュアンスのちがいって、大きいなあと。ね。

同じ作者にこんな句もありました。
ばあさんって言うな垂れてくるじゃないか 吉田吹喜


あと、雑詠欄より、気になった句

生命線を通るじゅんさい採りの舟 守田啓子
「生命線を通る」までは、短詩系やってるひとならば、たぶんどこかで出会ったことのあるフレーズなんじゃないでしょうか。
ただ、「じゅんさい採りの舟」は新鮮でした。
しかもニュースの映像でみたことあるんですが、すごくゆっくり進むんですよね、水面を揺らさないように。
ぬるっとしたゼリー状の被膜に覆われたじゅんさいの感触をてのひらに感じました。

トイレあけるとがぜん犀でした 柳本々々
父を嗅ぐ書斎に犀を幻想し/寺山修司
を思い出しました。
川柳ではトイレ、俳句では書斎に犀が発生します。
だけど柳本さんの句の手柄はそこじゃなくて「がぜん」だと思います。
「がぜん犀」って。
もうこれはほかのなにものでもなく、実際の犀よりも圧倒的に犀なわけです。
わたし、いま、実際の犀、と書きましたが、ではわたしは実際の犀のなにを知っているのか、
という疑問がもくもくと沸いてきます。自分が犀と信じているもの、自明と思い込んでいるもの、そのすべて。
深読みかもしれませんが、深読みをうながす作品をまえに、深読みしないですませる自信がわたしにはありません。

弟は一直線を肩に掛け  田久保亜蘭
うちの弟もそうです。
テキトーな生き方をしてる姉をもった弟の宿命ですな。
いや、田久保さんがそうであるとはいってませんのです。
むかしのテレビドラマに「柔道一直線」っていうのがありまして、あの主人公を思い出してしまいました。

ストッキングかぶるとみんな父親似 月波与生
もうね、月波さんのセンスには脱帽です。
いや、だって、ストッキングかぶるって、広くみんなに体験できることじゃないですよね。
反面、ストッキングかぶった顔ってみんな同じような顔になることも事実。
体験者でなくてもみんな等しく目が釣りあがり、口が横に伸び、ヘン顔になります。
で、この父親なんですが、特定のひとなんでしょうか、それとも「みんな」それぞれの父親なんでしょうか。
わたしは特定のひと、すなわち、<わたし>の父親、と読みました。


まだご紹介したい柳誌やら句集やらあるのですが、きょうは電池切れ。
あしたはねじまき句会です。

おー。←ちからよわき気合い

# by nakahara-r | 2015-10-17 21:56 | 川柳

クッションと秋を同時に蹴っ飛ばす

サッカーみていて思いました。

わたしはむかしから岡崎慎司の大ファンなんですが、
どこがというと、なにがなんでも点とっちゃるぞ!
どんなにカッコ悪い、泥臭い、美しくはないゴールでも、一点は一点じゃ!
そのために90分、ピッチを走り回るんじゃい!
みたいな(ちなみに岡崎はそんなことゆってない)ところ。

野球でもサッカーでもそうなんだけど、アスリートのストイックさって、
ナルシズムと表裏一体みたいなところがあるように思うんですけど、違いますかね。
たとえば、本田にしろ、香川にしろ、華麗なドリブルとか、美しい軌道を描くパスとかが似合う選手です。
だけど、岡崎はちがう。
何度でも(ボールが)ここに来ると信じてゴールに駆け込む。
シュミレーションとられてもしかたないようなやり方で、相手のファールを誘う。
もうね、相手からしたらめっちゃヤなやつです。

で、きょう。
100分の8くらいの確率にかけたオーバーヘッド、見せてくれました。
おかざきのプレーを見てるとときどき泣きそうになるんです、そのひたむきさに。
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わたしは岡崎のような川柳書きになりたいのです。
どろくさくて、かっこわるくて、ひたむきな。
成功率が100分の8であろうとも、ここ、というときにオーバーヘッドキックしたりして。

んで、テヘっと笑うんだ。

ああ、でもワントップはつらいかも。

しかし、きょうのディフェンスはなんでしょう。
先日のシリア戦につづいて、ゴートクもマヤもダメダメですやん。

ウッチー、戻ってきてー ( ノД`)シクシク…


# by nakahara-r | 2015-10-14 01:46 | ただの日記

きんもくせいめいおうせいと目を開く

タイトルは旧作。

秋ですね。

3キロも太ったよ。
たぶん、お腹回りです。
かがむとくるしいってのは、もう、だめかね。

これからどんどんおいしいものが溢れるちまた。
どうしよう。


東奥文芸叢書 角田古錘句集』より
わたしの好きな10句(掲載順)+1です。

ともだちになろう小銭が少しある
神様も片手は少し汚れてる
みんな生きてるものすごい音たてて
炬燵の上の蜜柑一つが絶縁体
蕎麦つるり詫びたい人はみな芒
生きるため時々齧るポリバケツ
絶叫をするには人が多すぎる
変身をするぞするぞと飯を食う
落武者の顔で味わう海苔茶漬け
こんなにも捨てる物あるお葬式

こうして並べると食べ物の句が多いんですが、それはわたしがくいしんぼだからってこともあります。
でもそれだけじゃなくて、実際、多いんですよ。
しかも、古錘さんの場合、食材そのものより、食べるという行為に特化してるような気がします。
ものすごい音たてて、落武者の顔で、海苔茶漬けをかきこむひと。
変身するぞするぞと、つぶやきながら。
こ、こわい。

何頭の象を食ったか数えてる

で、集中いちばん好きというか、目が離せなかったのがこの句。
象だよ、象。しかも複数。
なんというか、壮絶、ですよね。
他にも「象」の句があちこちにあるんですが、象がなにをあらわすのか、考えるとこわいです。
なんだか、うちのめされそうで。

食べることの壮絶さ、みたいなところ、開高 健の『最後の晩餐』を思い出しました。
「腹のことを考えない人は頭のことも考えない」S・ジョンソン


いいおてんきだねえ。
写真とろうか。

ち。またかい。モデル代高いぜよ。
あとで、海苔、な。
(海苔、だいすきなんですが、ネコ的にそれはどうなのか?)

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にゃー、かいぬし。
写真とるなら、このへんのごみ、まずいんじゃね。
(と、しっぽでお掃除ちゅう)
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わ。なんか、わらわらしとる。なんかゆうとる。
(こどもの集団通過中)
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じー。
絵的にはきれいなんですけどね。
じばらくガン見(笑)
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# by nakahara-r | 2015-10-04 13:59 | 川柳

さよならのとんぼ

更新できない日が続いていますが、元気です。
かろうじて。

「プロフィールください」と言われて用意しようとした。
ところが、いままでに頂いた賞の名前や年度がわからない。
「ばかか、おまえは」とアンフェアの篠原涼子みたいに自分にツッコみながら、古い雑誌を探すことになる。

無い。
なにしろ川柳の冊子は薄い。
わたしには部下のアンドーもいない。
もういいや。
と、たまたま手にした冊子を読みふけることに。
だめやん。

もういいや。
無し、だ。(おいおい)

というわけで、ある意味めちゃくちゃ正気です。


締切が近づいています。

なかはらも選します。
点数がいいと生ほたて(貝殻付き)、もらえますよ。
ゲットしてくださいね。


めちゃくちゃ遅くなりましたが、句集のご紹介です。

東奥文芸叢書『むさし句集』
わたしの好きな10句(掲載順)+1

お前誰だと毎日海が聞きに来る
まだ5分あります僕を騙せます
青空のどこかに効いているワサビ
釘抜きが頭の中に落ちている
あんたと波が私を通り抜けたんだ
急須からチゴイネルワイゼンなど注ぐ
芍薬の白は打楽器だと思う
前髪を上げると削除キーがある
るるるると月は滑って僕の手に
バックしますもめごとがあるようですが

最初の海の句にも感じることなんですが、
芍薬の句とか月の句とかはとくに、カメラのレンズを覗くむさしさんの姿が背後にみえるような作品たちだと思いました。
わたしもシロートなりに写真とるのが好きなんですが、たとえスマホのカメラであろうが、被写体をずっと見つめてるととんでもないこと思ったりするわけで。
まあ、間にレンズがあろうがなかろうが、川柳はそういうものだといえばおわりなんですけど、ね。
いろんなタイプのおもしろい句がいっぱいあって、改めてむさしさんの総合力(?)を感じた句集でした。

さよならはトンボの羽根の味がする

これ、たしか、どこかの大会かなにかで、わたしがトップで採った句です。
好きな句と出会ったときのことはぜったい忘れない。
舐めたことあるんかい、トンボ、しかも、羽!(表記、こっちのほうがただしいとおもう)と、ビビったのでした。
トンボの羽のパサパサ感とか、実際に舐めたことがなくても、なぜか「苦い」と想像できるところが、
甘くなりがちな「さよなら」を中和してると思ったのでした。
いまでも大好きな句です。


というわけでお彼岸でしたので、車で40分のうまれ故郷へ行ってきました。

ことしはちょっと早すぎちゃったかなー、な彼岸花たち。

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ここで生まれて、ここで死んでゆくとばくぜんと思ってた。
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水はたんぼからここへ。
いや、逆だ。
ここからたんぼへ。
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まだ幼いえだまめ。
実がぱんぱんになったらもらいにくるからね。
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で、まりんさんです。
おひさしぶりです。

ボール遊びのとちゅうで、ベランダ方面が気になったもよう。
あ。なんかいる、そと。
(ちなみに鳥が帰る時間でした)
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わ。
ボールおとしちまったよ。
それ、わしの。拾え、かいぬし。

まりんさん、さいきんどんどんオヤジ化してます(泣)
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# by nakahara-r | 2015-09-27 17:37 | 川柳

ランとLANとRUNと、ら……

ねじまき帰りです。

本日の司会は凛ちゃんでした。
ときどき点入れたひとの名前まちがったりして、笑いを誘うところなんかとてもキュート。
出席者が多かったので時間配分とかたいへんだったと思うけど、
きっちり最後までいって時間ぴったりに終わったという、なあにがキンチョーしてるんだか。

ねじまきはひと月にいちどの、貴重な場。
毎回かんじることなんですが、作品のいわんとするところはいうに及ばず、
一句を形成する語の役割が作者の意図通りに機能しているかどうかを確認させてもらえる。
そういった信頼できる読み手がいてくれる、それはもう望外のしあわせであります。
ときに見透かされることも含めて。

結果は欠席選句が終わってからUPされますので、待ってね、どうぞ。


短歌や俳句とちがって川柳では本歌取りはほぼ不可能というようなことを、
さいきん出会ったひとにおはなしたばかりです。

ところが、です。
「おかじょうき」7月号にこんな句をみつけました。
なぜかわからないんですけど、むしょうに惹かれる一句でした。

数学教師よ、ラン!ラン!虚数ラン! 柳本々々

反射的にあたまに浮かんだのがこの歌。
チョー有名なこの歌が下敷きになっているのはあきらかです。

言葉ではない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ラン!   加藤治郎

加藤さんはご自身のブログWAKAで、!を「エコーテストで表示されるもの」と明かされています。
びっくりマークじゃなかったのか!!! です。
むずかしくてよくわからないんだけど、コンピュータ言語ってゆうことですよね。
ああ、だから「言葉ではない」のね、と(いや言葉なんだけど)思ったことなど思い出しました。
なにが言いたいのかというと、加藤さんの歌の「ラン!」は「LAN!」なんですね。「RUN!」ではなく。
では、柳本さんの句の「ラン!」はなんだろう。
そもそも「数学教師よ」とわざわざ読点付きでおだやかに呼びかけるわけなんですけど、そのあとのスピード感たるや、圧倒的です。
いてもたってもいられないほど焦る、数学教師。
わ、わ、わ、えと、えと、、、、わー!!! って走り出すかもしれない。

あ、わかった!
わたし、この句、すごく朗読したいです。
音にすることでなにかを伝えることができる句のような気がします。
朗読したくなる句、そこに惹かれたのかもしれません。

ちなみに虚数って i であらわすらしいんですが、! が逆立ちしたみたいでおもしろいですね。


# by nakahara-r | 2015-08-22 20:00 | 川柳

戦艦を掲げ関口模型店は夏

八月も終盤ですね。
タイトルは旧作です。

子どものころ、弟が途中で放り出したゼロ戦のプラモを完成して以来、
いっときプラモ作りにはまりました。
水に浸したシールをピンセットで慎重に貼る作業とか、
セメンダインの匂いとともにわたしの中では真夏の記憶でありつづけています。
もっと大きくなったらぜったい戦艦大和を作るんだ、という野望がありました。
いや、作りませんでしたけど。

なかなか時間がとれなくて更新が滞ったままでした。
「時間というものは作り出すものです」と、
ずっと前にだれかに言われたことを思い出して、
なにかに平伏したくなるような今日このごろではあります。

周回遅れの感想です。

「杜人」2015夏号より
しっとりと濡れて崩れてゆく路肩  鈴木節子
最後の「路肩」がガツンときます。
こうして表現されると路肩もまるでいきもののようにみえて不思議。
ってゆか、たぶん鈴木さんにとっての路肩は、とりわけ今にも崩れそうな土の路肩はとても親しいものなのだろうと思います。
もしかしたら、そんじょそこらの人間よりも。

新しい紙を汚したほっとした  加藤久子
わかるわー。
便箋でも画用紙でも、もっといえばこの記事が書かれる前の枠であっても、
最初の一文字、あるいはただの線がそこに記された瞬間に、「新しい紙」にあったあらゆる可能性が消滅するんですよね。
なにかもっとちがうものになれるはずだった未来が決定されてしまう。
まっさらなものがあらかじめ持っている可能性を奪うこと。
そういう畏れのようなものを「新しい紙」はぐいぐい押し付けてくるような気がします。

アイロンは皺を押し出し初夏へ  広瀬ちえみ
滑るようにすいすい動くアイロンのさきっちょが、勢いあまって空中に浮くような、そんな景を見せてくれる句。
そういえばアイロンの先は三角で、船の舳先に似てますよね。
爽やかで明るくて音楽的で、初夏という季節がみごとに捉えられています。

逃げられぬ色とりどりの画鋲から  佐藤みさ子
逃げたくなるようなことってありますよね。ってゆうか、わたしの場合、そのへんにごろごろ転がってます。
日常なんてそんなもんよ、と悟れるほど人間ができてはおらず。
だけど逃げられないってことだけはちゃんとわかってる。
壁のあちこちに黄色や青やオレンジの画鋲が残っていて、
その画鋲がとめていた絵や写真やカレンダーにまつわる記憶も残っているのです。
非在であるがゆえに色濃く。


たびたびご紹介している、柳本々々さんが「あとがき全集。」の8月12日の記事で
日の丸やベープマットの小さな灯」 をとりあげてくださっています。
ありがたし。










# by nakahara-r | 2015-08-19 22:42 | 川柳

こんなときだけど鳩の脚ピンク

タイトルは、ねじまき7月句会、題詠「脚」の提出句。
その、ねじまき句会は「ねじまき#2」に向かって始動しております。
現在、密談中。

だから(なぜに順接?)元気です。

暑くてだるくてげんなりはしてますけど。
10月から朝日カルチャーの講座がもう一コマ増えることになりました。
第1、第3木曜日の10時から12時までの枠で、初心者のための「はじめての川柳」です。
受講者、鋭意募集中です。



いろいろご紹介したい本たちがたまってます。
順にご紹介していきますので、気長におまちください。


「杜人」2015夏号で、ねじまきメンバーの妹尾凛さんが、「バスに乗って」と題して、なかはらの作品に触れてくださいました。
な、なんと5ページに渡る記事で、しかも巻頭です!
凛ちゃんへの感謝は言うに及ばず、「杜人」編集部の懐の深さったら。だって同人でもなんでもないわたしですよ。
ありがたくもおそれおおくもあって、なんだか言葉になりませんでした。
ともかく感動しました。と、お伝えしたく思います。


あざみエージェントさんから、こんなに美しい本が出ました。

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俳人の松本恭子さんの句集『花陰』と
エッセイ集『ちぎれそうなりんごの皮の夜祭り』。
猫好きのひとは必読です。

印鑑を押すくちなしの花の下
ギイと泣く夜の戸口の俳句かな
白鳥のやうに死にゆく猫を胸のうへ
一匹の蜥蜴花陰で泣くらしき
窓あけてある淋しさダリアの家
アネモネの夜の奥のそのまた奥
きれいなきれいな話しながら蚊を打ちぬ

ラベンダーと白の地に金色のタイトル。まるでふたごのような。
村上春樹の『ノルウェーの森』の赤と緑の上下巻を思い出しました。
題字も松本恭子さんなのだとか。

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ここんとこ、暑さにへこたれてるらしく、
わたしが帰宅するまで、ごはん待ってるんです。
エアコンが効き始めると、食べる気になるらしいです。


ごはん、もうすこしください。
(夜だと目が光って映ってこわいですね)
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あ。
雨ですか?
すんごい音してるですよー。
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# by nakahara-r | 2015-07-30 23:03 | 川柳