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春の海つくる四隅をたるませて

タイトルはなんか今、ぽろっと出てきた句。
現実逃避にまいりました。

今日の(昨日のか)ねじまき句会、参加者15名、他、欠席投句2名。
題は「安」(今年はウカンムリの年なので)
なおちゃんが上腕部の骨折というアクシデントを乗り越えて出席してくれました。
しかもジャージで。泣けます。
結果は後日、月刊★ねじまき に掲載の予定です。

ねじまきもずいぶん回数を重ねてきましたが、
メンバーの川柳観はさまざまで、それはそれとしてお互いに許容しつつ、なんとかやってるわけです。
わたしがいちばん自分に対して恐れるのは、流れること、流されること。
否定的な意見もいっぱい言ったけど、読めないものは読めないのだよ、ごめんね。
ナンセンス(って言葉もそうとうアレなんだけど)と「読めない」はちがうと思うのです。

ねじまきメンバーの米山明日歌さんが第一句集『前へ』を上梓された。
川上三太郎か! というツッコミはいちおう用意していたんだけど、
真四角でモノトーンの瀟洒なつくりを見てやめておいた、というのも愛です。
感想は波が引いてから。



by nakahara-r | 2016-02-22 01:56 | 川柳

うかうかしていると

2月が終わってしまうわけですが、
いま、おおきな締切と小さな締切その他けっこういろいろかかえまして、ゆえに地下に潜っております。
えんえんと来るのですよ、大波小波が。

そんなここ2週間ですが、ご報告したいことがあって浮かんでまいりました。
ウラハイ=裏「週刊俳句」小津夜景さんの「みすず・ぶっくす」で拙句をとりあげていただきました。
小津ファンのわたしとしては、うれしいというか、光栄というか、感激というか、なんかすてきにぐちゃぐちゃなきもちです。
本とエロス  夜景さんの俳句の詞書として並ばせていただきました。うふ。

もういこっこ。
ご紹介が遅くなってしまったのですが、BLOG俳句新空間「【短詩時評 十二時限目】〈遭遇〉するための現代川柳入門 飯島章友×柳本々々-きょう川柳を始めたいあなたの為に-」で、『脱衣場のアリス』を読みつつ、現代川柳へのアプローチを探っていただいています。
飯島さん、柳本さん、ほんとうにありがとうございます。

あしたはねじまき句会です。
ししししししししめき…………


by nakahara-r | 2016-02-20 20:13 | 川柳

感謝まみれと、蟻まみれ

柳本々々さんのブログ「あとがき全集。」で、
ねじまき#2の参加者全員分の鑑賞いただきました。
こころから、ありがとうございました!
ねじまき#1のときもそうでした。まさか#2でも同じことしていただけるとは思ってもいなくて、
ってゆうか、おいそがしいもともっちゃんのお時間をいっぱいいただいてしまって恐縮至極であります。
#2については誌面の考察すらしていただいて、ねじまき制作委員会、みんなで感激しております。
かさねがさねありがとうございました!!

って、書いてたら『脱衣場のアリス』のあとがきまでコレクションに入れていただけたみたいで、
うれしいの何乗なのでしょう。


小池正博句集 『転校生は蟻まみれ』(編集工房ノア)

タイトルがすてき。
装丁もすてき。

で、おそるおそる、しかし、わくわくしながら開くと、
転校生といえば「時をかける少女」であるわたしの、
そんなジュブナイル脳では読み解けない、
知性という糸で織られたタペストリー的作品群が並ぶ。

匈奴、ソグト人、輪王、五秘密、ウパニシャッド、枢機卿、水呑虎、琳派、京劇
歴史から宗教、故事、絵画に至るまで、引用されることばには知の輝きがある。
だから読み手にはある程度のスキルが必要。
知ってたけど。

でも逆にいえば、スキルがあれば扉は苦もなく開き、芳醇な世界を展開してくれるはずなのだ。
だから、ググってみよう、とりあえず。

難易度10から難易度1まで、幅の広い句集である。
引いた10句+1は難易度がひくいほう。

ひたすらに琴の空音の本能寺
右肺にえんどう豆が発芽する
延髄の貧しき日にはエビフライ
ふりかけの半減期なら知っている
猫脚がついているから叩かれる
街の灯にみんな魚になってゆく
佃煮はさようさようと繰り返す
六月は露がハッスルして困る
鳥去って世界はひとつ咳をする
鎌倉にサラダを添えて攻めのぼる
あけがたのあねのでんわにあおいあざ

信長の最期を思うとあたまのなかに鳴り響く琴の音。
こういう演出、だいすきです。
ハッスル(死語だよ)する露や、佃煮のお武家言葉に笑いつつ、
じわじわ疑心暗鬼に陥るのだ。
右肺のえんどう豆はボリスビアンが下敷きなんかなとか、
鎌倉の句では、新田義貞とサラダってなんかあったかなとか。

ああ、わたしはすでに小池さんの術中にはまってると思う。
はまりながらもけっこう気持ちよくなったりもするのは、向学心をほどよく刺激されるからかもしれない。
「よおし、いつかきちんと読み解いてやっからな、首洗ってまってろよ」みたいな。
わー。すみません、すみません、すみません。←だれにともなく


by nakahara-r | 2016-02-04 21:38 | 川柳