家族の名前と象に出会って

ものすごく遅くなってしまいましたが、
あざみエージェント さんから出ている二冊の句集のご紹介です。
あざみエージェントさんの出版物はみんな小粋で美しくて
いままでの川柳句集の概念をとっぱらってくれるところがいいですね。
本棚に飾っておきたくなる句集たち。

その①
徳永政二フォト句集4『家族の名前』あざみエージェント

二階には小さな赤い椅子がある
人の名が光るその日のその雨に
金色はきっと別れるときの色
秋の風家族の名前書いている
なんでもない夜よみかんに種がある

写真はいつものように藤田めぐみさん、最強コンビです。
レトロちっくな写真が満載で郷愁をそそります。

徳永さんの川柳はなんていうか、一行詩のようなおもむきがあって、
ってゆうか、解釈がかっちり固定されない、ゆらゆら感があるので、
写真と相性がいいんじゃないかと思います。


撮影協力:まりんさん
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わかるにゃー。かんじるにゃー。
(わ、わかるのか……)
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んにゃー、これ気に入ったにゃん。飼い主、ここ舐めてええか?
(や、まりんさん、それたまねぎですってば。わかってないし……)



その②
今井和子句集『象と出会って』あざみエージェント

目立たないところで光っている釦
足跡をたくさんつけてきた躯
鹿と話すと淋しさがうつる
雑巾は立ち直ってる濡れている
映るものみんな磨いている広い
片づけて空気の抜けた部屋にいる
憧れの大きな文字になってみる
茄子の木が伸びる体操の時間です

句集の絵は著者の妹さんの大谷栄子さん。
今井さんも徳永さんとこの「びわこ番傘」のひと。
鹿の句、すごく好きです。

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これ、花か? わし、食ってええか?
ち、ちかっ!


by nakahara-r | 2016-03-16 15:20 | 川柳


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