襖を閉めて

あざみエージェント発行の「あざみ通信」NO.13が届く。

毎回、誌面に載る読み物が楽しい。
でも、おお!と思ったのは、西郷かの女さんの句集『冬の陽炎』から抜粋された、この一句だった。

大叔母が襖を閉めてゆきました 西郷かの女

叔母でも祖母でもなく「大叔母」なんである。
この大叔母、どこへ「ゆきました」のだろう? 「行く」ではなく「ゆく」であるためになんだか現実離れした感じがする。そして二度と帰ってこないような気がする。大島弓子の『ダリアの帯』のお母さまが行った先とか、三島由紀夫の『豊饒の海』に出てくる蓼科の行動のあれこれを思ったりした。

「西郷かの女」という、ちょっと変わった雅号は、初心の頃からあちこちの川柳誌で目にしていた。
30年ほど前の女性の川柳には、時実新子の影響のせいか(どうかはわからないけど)、情念が書かれた句が多かった。西郷かの女もその中の一人だった。お亡くなりになっていたことは知らなかった。

亡弟よ地にも天にも二輪草
ちちははよ冬の蛍が舞って候
ほのぼのと灯る私の現在地

合掌。

あざみエージェントの出版事業を敬愛しつつも、倉本朝世の書く川柳の大ファンであるわたしとしては、じょうじき、書いてくれ、もういちど。と言いたい。

縫い針をかざせば空に通路あり 倉本朝世
手は鳥の夢見てお釣り間違える 同
この世から剥がれた膝がうつくしい 同

これらの句をなんどあたまのなかで反芻したことだろう。
真っ青な雲ひとつない空を見上げたとき、コンビにのレジで、地下鉄の座席で。


田口麦彦さんから『新現代川柳必携』(編者:田口麦彦)が届く。
『現代川柳必携』、『現代女流川柳鑑賞事典』、『現代川柳鑑賞事典』に続いて三省堂から出たシリーズ4冊目のアンソロジーである。
本著には5000句の川柳がテーマ別に収録されている。幅広い視野で編まれているので、川柳の入り口で戸惑っているひとに安心して差し出せる一冊。
ご注文は三省堂 のHPから。



ひさしぶりにきょうのまりん。
おひるねちゅう。

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カメラむけると目あくんですわ、これ。
モデルとしてのプロ意識?


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もっふもふです。
日に日に冬仕様になってまいりました。
我が秋はねこの毛からやってきます。

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by nakahara-r | 2014-09-13 23:35 | 川柳


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