おかじょうきとか、サムライジャパンとか

「おかじょうき」6月号が届きました。
気になった句をすこし

音もなくゾウ出してきた銀行員  小野五郎
ゾウ!
一瞬あぜんとしましたが、「音もなく、何かを出してくる銀行員」というイメージには無理がないっていうか、自然に腑に落ちます。しかも「ゾウを出して」ではなく「ゾウ出して」です。前者は説明っぽく後者は口伝っぽい。「なんと、ゾウ出してきたんですぜ」みたいな。だから一瞬、荒唐無稽にみえても読み手のアンテナのどっかにひっかかるんでしょうね。ゾウがカタカナ表記なのも効いていると思います。これが「象」と書かれていたら、象の像が(あー、めんどくさ)くっきり浮かびすぎて、わけのわからなさという魅力が半減するような。

わたしってだれの空からこぼれたの  笹田隆志
またまたー。
なんちゅうか、男性版ぶりっ子のようなことゆっとられますが、「わたし」という存在が「こぼれた」ものであるという捉え方に惹かれますね。
子宮ってよく海に例えらたりしますが、空だって子宮なのかもしれない。
ひとが死んで空に還るというのは、あれはふたたび子宮に還ることなのかもしれない、と思ったり。

妹を描けばクレヨン折れて行く  徳田ひろ子
姉も妹もいないのであまり理解できているとはいえませんが、複雑な感情に左右されるときもあるものなんだろうなあと想像します。折れてゆくのはクレヨンであり、あらまほしいこころのありようなのではないかと。そんな幼児期のうまく説明できないけれど、なんだか疚しいこころの動き。そこに自覚的なところが、この句のポイントではないかと思うのでした。

突然をこなごなにしてポケットに  まきこ
ポケットの中でこなごなになるのはビスケットだけかと思ってました(嘘)
なにしろ、相手は「突然」です。もうこれは、すばやく両手で砕いて、とりあえずポケットにいれてしまわねば。
緊急避難ですね。

一日を吐いて折り目をつけて寝る  守田啓子
高校生の頃、プリーツスカートの折り目をつけるためにお布団の下に敷いて寝たことなど思い出しました。永久プリーツ加工というのはあったけど、雨が降ったりするとへたれるんですよ、襞が。
ま、んなことはどうでもいいんですが、この句、終わった一日、なんですよね。どんな日であったにせよ、吐露することで完了したはず。ふつうはお風呂で流したり、ゴミ箱に捨てたりしませんか。それを「折り目をつけ」るとは。どんだけクソ真面目なんだよと思いつつ、これは完了のその先にある了解にまでもっていくための儀式なのかもしれないと思いました。

灯台の覚悟を分けてもらう朝  安藤なみ
灯台好きです。岬と同じくらい好きです。
だからってわけではなくて、灯台は無休で暗闇に正しい道を指し示すのがおしごと。さぼりたいけど、灯台のことを思えば休んだりできませんってことなのかと。「灯台の覚悟」っていう捉え方がいいですね。

しんりん、とくちびるがいう性的に  柳本々々
これは「森」という題の句会作品。だからこの「しんりん」は「森林」なのですが、ひらがな表記によって、意味としての森林は初期化されています。はじめて出会うことばのように。そのうえ、ここではただの器官である「くちびる」に焦点が絞られています。そこに顔は無い。
だれかの口が発したであろう、ちょっと湿り気を帯びた「しんりん」という音の、セクシャルな語感を前面に、一度は初期化されながらもなお、読み手のあたまに残る森の持つ「性的」なイメージ(さまざまな生命体の存在する場)を背景に描かれた、奥行きの深い句ではないかと思うのです。



Youtubeシリーズです。(勝手にシリーズ化)

いよいよWCが始まりますね。
グループCはなかなかきびしいっすねー。予選突破できるとうれしい。
んで、一戦目のコートジボワール戦はねじまき句会の日なんでした。
応援、泣く泣くあきらめます。
個人的には、けして美しくはないというか、泥臭い岡崎のゴールと、
日本代表の香川ではなく、マンUの香川(笑)の降臨を期待しつつ、
柿谷はちゃんと機能するのかと母鳥のような気持ちになるという、
めちゃくちゃ落ち着かない日々がはじまります。

これ、TVで見た人いるかもしれませんが。
海外で「ニッポン、かっこぇー!」と大人気のPVです。
甲冑の中の人はフリースタイル世界王者の徳田耕太郎さんだとか。


by nakahara-r | 2014-06-13 12:06 | 川柳


<< 偶然と出会うカムチャッカ半島で HAPPY Fukusima >>