川柳カード 創刊号

『川柳カード』創刊号で湊圭史さんが、
「言葉の手触り---------現在の言語表現としての川柳」と題された評論を書かれています。
2000年代以降の短歌や俳句といった他ジャンルの表現と比べて、川柳の現在を探ろうとする試み。
文中、なかはらの『脱衣場のアリス』に触れていただいてます。
作品を評価されることももちろんうれしいし、はげみになりますが、
句集に対する評価というのは、川柳の世界ではなかなか論じられない(というかそもそも土壌がない)ことなので、うれしさ格別ですね。
湊さんは「杜人」236号でも、なかはらの作品を取り上げてくださっています。
かさねがさね、ありがとうございました。


んー、でもあれからもう12年経ったのかー。
干支、一回りしちゃいましたねー。

「アリス以後」をそろそろまとめないとねー。
後退してるっぽいけどねー。


というわけで、
まずその『川柳カード』創刊号から作品を一部ご紹介


すこし夜を分けてもらったのでハンコ/松永千秋

古紙縛るその手応えを記憶する/飯島章友

買ったばかりで溝に捨てるような青/湊圭史

おそろしやアカンベーしたAKB/丸山進

サメの歯をひとつ残して明ける朝/畑美樹

アネモネを腕の名残りに挿しておく/清水かおり

天ぷらの揚がる音して終わりけり/筒井祥文

パニックになった露草抱いてやる/小池正博

熱湯を注ぐとやっぱり男なり/浪越靖政

オルガンにそっくりだよと言われたい/樋口由紀子


そして突然の訃報におどろき、しばらくたってしみじみと淋しくなった
石部明さんの(たぶん)最後の作品。

つぎつぎと殺してしまう雛あられ/石部明

鈴買いにくれば鈴屋は来ておらず/石部明

白髪と舌と喉まで秋の月/石部明


近い将来、きっとわたしはくやしく思うだろう。
石部明の新作はもう二度と読むことができないのだと。
by nakahara-r | 2013-01-27 21:57 | 川柳


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