天国と地獄

急に秋になる。

身体のなかに足りなくなったものを補うため、自転車で公園に行く。
持ち物はポットのコーヒーと、今読んでいる本、ケータイとタバコ、小銭入れ。
公園脇のパン屋さんでサンドイッチを買ってベンチに座る。

ときおり強く風が吹いて、木々の葉がいっせいにざわざわ声をあげる。
本を閉じて目も閉じる。
ああ、すきだ。と強く思う。


ずっと、9時25分のままの時計を見上げながら
世界のどこかに、いま、9時25分の国があることを思う。
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風に乗って近くの小学校から「天国と地獄」が流れてくる。
「白組さん、がんばれー」というマイクの声がとぎれとぎれに聞こえる。
そうか、わたしが知ってるだけでも50年以上も天国と地獄なままなのか、運動会は。
なんだかせつないような、おかしいような気になって、
ひとりでくすくす笑う。

本のなかでは林芙美子の独白が続く。
昭和17年の。


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帰り道でみつけたはなみずきの実。
かわいい。
by nakahara-r | 2011-09-24 15:59 | フォト日記


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