無花果を剥くゆびずっとマークする

BS名古屋でなかはらに振られたのは「マーク」の選でありました。
タイトルは軸吟。

さぁ、選句するぞ!と勇んで見た句箋には ! とか ? とか ♪ とか ∞ とかもあって、

どうやって披講すんねん!

と、思いました。
いや、読めるけど音数が合わないんだよぅ……。
まあ、それはそれとして、なかはらが選んだ特選句についてです。

うつくしく青いぼくらの蒙古斑     高橋かづき

「うつくしく」も「青い」も「ぼくら」もすべて「蒙古斑」という一語に掛かってるんですね。(「うつくしく」は若干「青」にも掛かってるけど)構造的にはとても単純。
要するにこの句は徹頭徹尾「蒙古斑」のことしかゆってないわけで。潔いというかなんというか。
でですね、現代に生きるわたしたちがどんどん忘れそうになっていた、でも、さいきん否が応でも意識しないではいられなくなった、大げさに言えば、連綿と続いてきた日本民族としての歴史とか、共同体意識とか、あるいは未来につなげてゆかなければいけない、大切な何かを、この句は暗示してるように思ったのでした。
日常会話レベルの意味しかない、フツーの言葉で書かれてるけど(しかも「うつくしく」なんて禁じ手使っちゃってるし)読むときもちがさわさわしてすんごいここちよいのです。
なんでさわさわするのかというと、「青い」とか「ぼくら」という語のせいもあるんだろうけど、この句が内包している瑞々しさのためではないでしょうか。
もひとつ、なんでここちよいのかというと、やっぱ、スピード感じゃないですかね。「蒙古斑」一語に収斂してゆくときの。
そこにも惹かれました。
by nakahara-r | 2011-09-23 02:09 | 川柳


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